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【田舎暮らし始めました♪】vol.9「K様ご夫婦」

神奈川県・沖縄県から、新潟県十日町市へ。
ご夫婦(60代)が暮らす田舎暮らし。

田舎暮らしを始めたきっかけは、なんでしたか?

奥 様:大学時代の調査実習で十日町市の針という集落を訪れ、鉢の方のお宅にお世話になりました。その方は若くして旦那さんを亡くされていたんですが、家庭環境やその他のことでも何かと共通点があり、その後今では40年以上のお付き合い。旦那さんは木挽職人だったそうで、その様子や道具を自宅二階で民俗資料室にしたいと夢を持っていたのに病に倒れて実現できなくなってしまって。以降、私に「なんとか協力してくれないか」とお願いの連絡が続きました。当時は仕事や子どももいますし、とても力になれる環境になかったんですが、少し落ち着いた平成21年の大地の芸術祭、友人や集落の方たちと協力して夏の一ヶ月だけ民俗資料室を開館。長年の夢を叶えてあげることができました。


ご主人:もともと好きな町に引き寄せられるように転々としてきました。定年後は田舎かヨットで世界一周と決めていたので海か山か川があれば私はどこでも良かったですし、前年の大地の芸術祭に参加したことから「それなら十日町も視野に入れてみようか。」と市主催の田舎暮らしツアーに参加。それ以降は物件探しを妻に任せていましたが、現在の自宅を気に入り、購入しました。

蔵戸雪国の事情で古民家や物置の解体が多く残念。

ゴミに出される前に譲り受けて再利用している。

こちらは大工4人でやっと運んだ、

ケヤキの一枚板でできた蔵戸

移住後はどのような生活をしていますか?

奥 様:集落の高齢者支援や、市民活動のネットワーク作りを移住後できた仲間たちと頑張っています。今後は、自分のペースで楽しみながら町おこしに協力していきたいですね。また、昨年の大地の芸術祭も土日のみという形でしたが、資料室も開館。2回の芸術祭で約200人の方々にお越しいただきました。次回以降も続けられるといいなと思っています。


ご主人:こちらに移住する前は単身赴任で沖縄にいましたし、移住後3年連続の大雪で少々驚きましたが、「こんなものか」と納得しながら生活しています。畑で野菜を作って、薪割りして、友人や息子家族が遊びに来たら信濃川沿いで食事したり。6月(平成25年)には地元中学の学校林に生える木々を中学生たちと皮むき間伐するんです。

田舎暮らしを始めてギャップを感じたことは?

プライベートリバーサイド家から徒歩2分で信濃川沿いに出ることができる。

プライベートリバーサイドと呼んでいるそう。


奥 様:大学時代からの印象が強かったので生活の変化に驚きましたね。民具が使われなくなっていたり、田舎料理が食べられなくなっていたり。里山生活の魅力を地域の方にもっと実感して欲しい。ぬか釜炊飯などしていると、「懐かしい」と人が寄ってきます。多世代交流の楽しいイベントにして、若い世代に残していかないともったいないですね。


ご主人:山にも川にも人がいない。釣り人や猟師がいないんです。管理もされないから山から川からの悪循環になっているように思いますね。いつか狩りをしたいのでライセンスを取りたいです。

田舎暮らしを希望される方にアドバイスをお願いします。

奥 様:田舎暮らしは50年前の日本の暮らしがヒントになるのでは?と思います。少しの不便に学べる方が田舎暮らしを楽しめるし、地域にも馴染んでいけるのでは?そして、古民家からは必ずその土地の風土が感じられるもの。古き良きものを感じ取って残していって欲しいと思いますね。

木挽資料①




木挽資料②大地の芸術祭で資料室を開館する際作成した、

木挽や古民家についてまとめられた資料



▼バックナンバー
第1回「H様ご夫婦」(2011年春) 第2回「N様」(2011年秋)
第3回「T様ご家族」(2011年冬) 第4回「N様」(2012年春)
第5回「S様ご夫婦」(2012年夏) 第6回「S様ご家族」(2012年秋)
第7回「S様ご夫婦」(2012年冬) 第8回「I様ご夫婦」(2013年春)
第9回「K様ご夫婦」(2013年夏) 第10回「K様ご夫婦」(2013年秋)
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